吐瀉物による二次汚染を完全に遮断するためには、作業前の自己防衛から段階的な洗浄に至る一連の動線を、あらかじめ定型化しておくことが極めて有効です。現場での混乱を最小限に抑えるため、以下の4ステップを忠実に実行してください。
まず不可欠なのが防護具の完全着用です。使い捨てのプラスチックグローブ、サージカルマスク、長袖のエプロン(ゴミ袋の底と両脇をハサミで切って代用可能)を装着し、汚染物質が直接皮膚や平服に触れないバリアを構築します。作業中は無意識に顔や髪に触れないよう細心の注意を払ってください。
ステップ1は「固形物の完全除去」です。衣服表面に残る固形物を、使い捨てのペーパータオルやスクレーパーで外側から内側へ向かって掻き集め、新聞紙やポリ袋へ密閉して廃棄します。この際、繊維を強く擦り付けると汚れが布地の奥深くまで押し込まれてしまうため、すくい取るような手の動きを徹底します。
ステップ2は「バケツ内での予備洗い」です。絶対に洗面台やキッチンのシンクに直接衣類を沈めてはいけません。排水口や蛇口にウイルスが跳ね返り、生活用水の供給拠点が汚染されるためです。必ず使い捨て可能なバケツや、二重にした厚手のゴミ袋の中にぬるま湯を張り、その中で揉み洗いを行って汚れを落とします。使用した汚水は、周囲に飛び散らないよう静かにトイレの便器内へ直接流し、即座に便器のフタを閉めてから水を流してください。
ステップ3が「科学的消毒」であり、ステップ4で初めて「単独での洗濯機本洗い」へと移行します。この消毒プロセスを省略したまま洗濯槽へ持ち込むことは厳禁です。