結論から明かすと、原作最終回ネタバレを含む公式エピソードの全編を通じ、斉木楠雄と照橋心美が正式に恋人同士として付き合う描写はありません。二人の関係は「明確な交際関係」ではなく、読者の想像に委ねられる「オープンエンド(余白を残した結末)」で幕を閉じています。
物語の大きな分岐点となったのは、週刊少年ジャンプ本誌の最終話です。斉木楠雄は兄・空助が開発した超能力キャンセラーによって、長年疎ましく思っていた超能力を完全に手放し、念願だった「普通の高校生」へと戻りました。超能力がなければ、人の思考が強制的に流れ込んでくるテレパシーも作動しません。これによって、斉木楠雄の本音とテレパシーに遮られていた「生身の人間関係」が始まるかのように見えました。
しかし、その後に発表されたジャンプGIGA完結編(前後編)にて、物語はさらなる展開を迎えます。超能力を失ったはずの斉木でしたが、突如として能力が自然復活の兆候を見せ始めます。そんな中、日本に迫る巨大隕石の危機を察知した斉木は、災難だらけでありながらも愛おしい仲間たちを守るため、再び超能力者として生きる道を受け入れました。
その完結編のラスト、地理の調べ学習でペアを決める場面において、斉木は照橋さんと同じ班になることを回避しようとします。しかし、超能力をも凌駕する「神の愛」を受ける照橋さんの強運が発動し、あろうことか二人きりの班になってしまうという結末を迎えました。二人が付き合う可能性については、物語終了時点では未確定であるものの、斉木が彼女を完全に拒絶するフェーズを終え、その存在を受け入れざるを得なくなった未来が示唆されています。