高知のはりまや橋、長崎のオランダ坂(または沖縄の守礼門)と並び、「日本三大がっかり名所」に数えられてしまう札幌時計台。SNSや旅行口コミサイトの書き込みを分析すると、不満を漏らす旅行者の大半が共通の理由を挙げています。
最大の要因は、周囲を取り囲む近代的な高層ビルとのギャップです。北海道といえば見渡す限りの大自然や牧草地を連想する人が多く、ガイドブックの切り抜き写真から「広大な緑地にポツンと建つレトロな時計台」を無意識に思い浮かべてしまいます。しかし実際の所在地は、札幌駅と大通駅に挟まれた大都市の中心部。オフィスビルや車通りの激しい道路に挟まれて佇む姿を見て、スケール感の小ささに拍子抜けしてしまうケースが後を絶ちません。
もうひとつの理由は、外観を遠巻きに眺めて数分で立ち去ってしまう観光スタイルにあります。「写真を1枚撮って終わり」という見学方法では、単なる白い木造建築にしか見えません。ネット上の詳細なレビューを精査すると、入館料200円を支払って館内を見学した旅行者の満足度は非常に高い傾向が浮き彫りになります。展示された開拓史のドラマや精巧な時計仕掛けを体験して初めて、この建物の真の魅力が伝わります。