「同じ武道の着物なのだから、1着で両方をこなせないか」と考える方も少なくありません。しかし結論から申し上げますと、本格的な稽古や公式戦において空手着と柔道着の兼用・代用は原則として不可能です。
仮に空手着を着て柔道の稽古を行った場合、相手に襟や袖を強く引かれた瞬間に生地が耐えきれず、簡単に破れてしまいます。薄い襟は摩擦で首や指を痛める原因になり、怪我のリスクが跳ね上がります。逆に、柔道着を着て空手の稽古を行った場合、生地の重さと硬さが身体の滑らかな回転や腕の振りを阻害し、正しい打撃フォームの習得を著しく妨げてしまいます。
例外となり得るのは、中学校や高校の体育の授業における一時的な使い回し程度です。数回程度の基本的な受け身や型を学ぶ授業であれば、手持ちの空手着での参加を認める学校もあります。ただし、これも教員の指導方針や安全基準によるため、事前に必ず担当教員への確認が必要です。