つねきちの美術品の中でも、「おごそかなめいが」は初見での見破りが極めて難しい部類に入ります。中央に描かれた愛らしい幼女や周囲を取り囲む女官たち、巨大なキャンバスに向かう画家など、情報量が非常に多いためです。しかし、鑑定のポイントは画面の最奥部にある扉の前に立つ男性の腕、ただ一点に集約されます。
画面中央奥、開け放たれた扉と階段のステップ部分に目を凝らしてください。ここに佇む黒い衣服の人物(王妃の侍従長ホセ・ニエト)が、本物と偽物を分ける境界線です。
本物の特徴:男性の右手は肩より低い位置にあり、扉のカーテンを押さえるように添えられています。腕を高く上げるような不自然な仕草は見られません。
偽物の特徴:男性が右手を高々と肩より上へ掲げており、まるで誰かに手を振っている、あるいは挙手しているようなポーズをとっています。
いなりマーケットの店内は照明が意図的に落とされているため、肉眼だけで遠目に確認しようとすると背景の陰影と同化して見落としがちです。必ず手持ちのカメラアプリを起動し、対象の絵画へ最大限ズームインした上で、奥の人物のシルエットを丹念に確認してください。