和田アキ子さんが芸能界入りを果たしたのは1968年、18歳のときでした。デビュー曲『星空の孤独』でレコードデビューを飾り、翌1969年には『どしゃぶりの雨の中で』が大ヒット。「和製R&Bの女王」と称され、当時の歌謡界に鮮烈な衝撃を与えました。
当時の写真や映像を振り返ると、ミニスカートを堂々と着こなす抜群のプロポーションと、日本人離れした手脚の長さが目を引きます。公称身長174cmという体躯から放たれるハスキーで太い歌声は唯一無二で、瞬く間にスターダムへと駆け上がりました。
大阪のジャズ喫茶で歌っていたところをホリプロ創業者・堀威夫氏に直接スカウトされたという逸話は有名ですが、上京当時はその恵まれた体格ゆえに「男勝り」「大型新人」と大々的に宣伝され、本人は人知れずコンプレックスに悩んだ時期もあったと語られています。そうした葛藤を圧倒的な歌唱力と飾らない人柄で跳ね返し、国民的人気歌手の座を確立していきました。