この地を語る上で欠かせないのが、深い歴史的背景だ。大阪市中央区北浜に近接するこのエリアは、江戸時代に米市場の開設などで大坂の経済的繁栄の基礎を築いた豪商・淀屋常安の屋敷が存在したゆかりの地でもある。市場の賑わいと商人文化の粋が脈々と受け継がれてきた歴史的な土地柄なのだ。
かつての経済の要衝に咲いた商人魂は、現代の都市開発へと確かに継承されている。歴史ある町並みの静けさと、近代的な都市空間のダイナミズムが融合したこの場所で、かつての淀屋がもたらした「本物を見極める眼利き」の美学が、いま新しい形で息づいている。