近年、SDGsや資源循環の観点から注目を集めているのが、余剰食品や製造副産物を飼料化するエコフィードです。パン工場から出るパン耳、コンビニエンスストアの弁当残渣、ビール粕、大豆かす、うどんの切れ端などが高度な飼料原料として再利用されています。
一方で、「飲食店や家庭の残飯をそのまま豚に与えてもよい」という考え方は極めて危険です。日本国内では、家畜伝染病(豚熱・CSFやアフリカ豚熱・ASF)の侵入および蔓延を防止するため、飼料安全法および農林水産省の省令により、肉片が含まれる可能性のある食品残渣飼料には「90℃以上で60分間以上」または「80℃以上で30分間以上」の加熱処理が法的に義務付けられています。
加熱殺菌を怠った残飯の給餌は違法行為となるだけでなく、国全体の畜産業を壊滅させかねないバイオセキュリティ上のリスクを孕んでいます。現在流通しているエコフィードは、専用工場で厳格な乾燥・発酵・加熱処理を経て安全性が担保されたものだけが農場へと届けられています。