地域金融の現場では、規模の経済が効くメガバンクやネット銀行に対する危機感が日増しに募っている。全国信用金庫協会に加盟する各金庫は、それぞれの地域社会に密着した営業活動を展開してきたが、人口減少と過疎化による地盤沈下は深刻だ。
業界の顔として知られる城南信用金庫をはじめとする大手信用金庫は、対面営業の手厚さや地域中小企業への細やかな融資支援を武器にしてきた。しかし、金利に敏感な現役世代や資産形成層の心をつなぎ留めるには、金利という分かりやすいインセンティブを提示せざるを得ない。利幅の縮小というリスクを冒してでも高金利を打ち出す背景には、預金基盤そのものが崩壊することへの切実な恐怖が存在する。