資格選びや専門家の選定において、世間で信じられている「2大誤解」を是正しておく必要があります。
誤解①:「AIの進化によって税理士や会計士の仕事は完全に消滅する」
過去10年間にわたり「AIでなくなる職業」の筆頭に挙げられてきましたが、実態は逆です。領収書の入力や仕訳の自動化は急速に進んだものの、制度のグレーゾーンを判断する「高度な税務判断」や、不正リスクを察知する「現場のヒアリング」、そして「経営者の心理的ブロックを外す意思決定支援」の重要性はむしろ高まっています。単なる手作業を行う作業者は淘汰されますが、意思決定を担うアドバイザーの単価は上昇傾向にあります。
誤解②:「公認会計士に依頼すれば、税理士を雇う必要は一切ない」
企業の経営者が陥りがちなミスがこれです。公認会計士は上場企業の会計基準や連結決算、内部統制には精通していますが、日々の記帳指導や中小企業特有の税務特例(小規模宅地等の特例や少額減価償却資産の特例など)の引き出しは、日頃から地域の中小企業を相手にしている税理士の方が豊富なケースが多々あります。企業の規模やステージに合致しない依頼は、余分なコストや申告漏れリスクを招く原因になります。