アースラというキャラクターの生命線は、歴代のキャスト陣による圧倒的な声の表現力によって支えられてきました。アニメーション版のオリジナル英語音声を担当したのは、大御所女優パット・キャロル。彼女のハスキーでドスの効いた怪演は、ヴィランの演技における世界的な金字塔となりました。
そして日本国内において、アースラのイメージを決定づけた立役者が日本版アースラ役の声優を務めた森公美子です。圧倒的な歌唱力と豊かな表現力を持つ彼女の吹き替えは、コミカルな愛嬌と背筋が凍るような冷酷さを完璧に両立させました。『哀れな人々』のクライマックスで見せる絶唱は、本国ディズニーの監修スタッフからも絶賛された語り草となっています。
一方、実写映画版でアースラ役の実写キャストを務めたメリッサ・マッカーシーは、コメディで培った抜群の間合いとシリアスな凄みを融合させ、傷つき孤立した魔女の内面をリアルに表現しました。さらにリトルマーメイド実写版の日本語吹き替え声優には、圧倒的なソウルフルボイスを誇るミュージカル女優の浦嶋りんこが抜擢され、アニメ版の森公美子とはまた一味異なる、重厚で哀愁を帯びた現代的なアースラ像を創り上げました。