ネット上で流布している方角設定に関する情報のなかには、技術的な誤解や非効率な対処法が散見されます。代表的な3つの誤解を正します。
誤解1:コンパスアイコンの赤い針は「進行方向」を示している?
これは最も多い誤解の一つです。前述の通り、コンパスアイコンの赤い針が指すのは常に「北(North)」であり、自分が進むべき目的地や歩いている方向ではありません。赤い針が左を向いていれば、左側が北であることを示しています。進行方向はあくまで「青い扇状ビームの中心」で判断しなければなりません。
誤解2:スマホを激しく振ればセンサーが治る?
「方角がズレたらスマホをシェイクすれば直る」という言説がありますが、直線的に小刻みに振るだけでは地磁気センサーの3軸(X・Y・Z軸)すべてに磁場を通すことができず、補正効果はほとんど得られません。手首を柔らかく使って端末を立体的にひねる「滑らかな8の字運動」を行う必要があります。
誤解3:方角が狂うのはアプリのバグだから再起動しかない?
アプリのクラッシュが原因であるケースは稀で、大半はハードウェア層(センサー)の磁気帯び、またはOSの位置情報精度の低下です。アプリを再起動するよりも、Wi-Fi設定をオンにして周囲のアクセスポイント電波を測位補助に利用するか、前述の8の字キャリブレーションを実施する方が迅速に解決します。