夜の帳が下りる頃、阿智村の熱気は最高潮を迎える。来訪者の多くが目指すのは、富士見台高原ロープウェイ ヘブンスそのはらだ。全長約4,500メートル、高低差600メートル余りを一気に登るゴンドラに揺られ、標高1,400メートルの山頂駅へ降り立つ。そこは外界と隔絶された雲上の別天地だ。
名物企画である「天空の楽園 日本一の星空ナイトツアー」の演出は極めてドラマチックだ。カウントダウンとともに場内の全照明が一斉に消灯される。闇に目が慣れた瞬間、頭上に広がるのは息を呑むほどの天球パノラマ。ガイドによる星座の解説が静かに響き、時折流れる閃光に歓声が上がる。この非日常体験こそ、阿智村の夜を唯一無二たらしめる動力源にほかならない。