彼を単なる毒舌芸人と呼ぶのは早計だ。永野の言動の根底には、90年代のオルタナティブ・ロックや洋楽、映画に対する狂信的なまでのリスペクトが存在する。ニルヴァーナやパンクロックが持っていた「主流派への反発」と「孤独感」が、彼の笑いの根幹に流れているのだ。
トークの端々に覗く文化的な教養と、それを鼻にかけることなく笑いに変換する技術。カルチャー好きな若者やメディア人間が彼を熱狂的に支持するのは、彼の笑いに本物の「ロック魂」を感じ取っているからに他ならない。彼にとってバラエティのひな壇は、ギターを持たないライブステージなのだ。