そもそもヘクトパスカル(hPa)とは、空気の重さ、すなわち気圧を示す単位です。標準的な大気圧は約1013ヘクトパスカル。台風の中心気圧がこの数値から離れて低くなればなるほど、周囲との気圧差が激しくなり、猛烈な風が吹き込みます。中心に向かって空気が吸い上げられる上昇気流が強まり、雨雲はより巨大に、そして凶暴に発達していくのです。
多くの人が勘違いしやすいのは、「気圧の低下スピード」です。数時間で一気に数十ヘクトパスカルも急降下する現象は、気象学で「急速発達(ラピッド・インテンシフィケーション)」と呼ばれ、現在の予報技術でも予測が極めて難しいとされています。朝見た予報と、夕方の現実が全く異なるのはこのためです。