今回の発表がどれほど社会的インパクトを持ったかは、ネット上の反応の量と質を見れば一目瞭然だ。発表直後から、X(旧Twitter)では「#嵐ドームツアー」をはじめとする関連ハッシュタグが瞬く間にトレンドの上位を独占。Yahoo!リアルタイム検索でも「嵐」「ドーム」「復活」というワードが数時間にわたり1位を維持し続けた。特に目立ったのは、活動休止前から応援し続けてきた“古参ファン”と、休止中に嵐を知った“新規ファン”が入り混じった反応だ。「やっと5人に会える」「娘と一緒に行くのが夢だった」「20年前の自分に教えてあげたい」といった声が溢れ、単なる音楽イベントではなく、世代を超えた“人生の通過儀礼”として受け止められていることが浮き彫りになった。
一方で、現場のリアルな声に目を向けると、喜びだけではない“切実な本音”も見えてくる。例えば、ファンクラブ歴20年という50代女性は「お金も時間も体力も、20年前とは違う。でも今回は何が何でも行きたい。家族には反対されてるけど、これが最後かもしれないから」と語る。また、20代のファンは「物心ついた頃には嵐は活動休止してた。生で見られるのが本当に嬉しい。でもチケットが取れない気がして怖い」と不安を口にする。このように、喜びと同時に「当選できるかどうか」という切迫感が、ファンの心理的な負担になっている現実もある。活動再開という希望の光が、同時に“新たな競争”を生んでいるのだ。
さらに、経済効果も無視できない。過去の嵐のツアーでは、開催都市のホテル稼働率が軒並み100%近くまで跳ね上がり、飲食店や交通機関にも波及効果が及んだ。今回も同様、あるいはそれ以上の経済効果が期待されており、開催地の自治体や観光協会も「嵐特需」に色めき立っている。東京ドーム周辺のホテルは既に満室状態で、京セラドーム大阪周辺でも「ツアー日程が発表される前から予約が殺到している」という。これは単なるコンサートではなく、日本全国を巻き込む経済イベントでもあるのだ。