古都の風情とモダニズムの意匠が見事に調和した京都市京セラ美術館(京都市美術館)は、リニューアル以降も圧倒的な存在感を放ち続けている。日本現存最古の公立美術館建築としての重厚な帝冠様式を保ちつつ、ガラスリボンのファサードが現代的な透明感を与える。中庭から差し込む陽光が、館内を歩く鑑賞者の足元を柔らかく照らし出す。
京都画壇の本拠地として、竹内栖鳳や上村松園をはじめとする珠玉の日本画コレクションの質は国内随一を誇る。繊細な筆致と岩絵の具の深みのある発色、余白の美学。それらが最新の照明技術と調湿設備を備えた展示室で公開されるとき、何十年、何百年の時を超えた絵師たちの情念が鮮やかに立ち現れる。地下フロアの現代アートギャラリーと日本画展示室を行き来することで、伝統がどのように更新され続けているのかを直観的に把握できる構成も見事だ。