若者の労働観も一変した。「終身雇用の崩壊」や「副業解禁」といった議論すら、2026年の若者にとっては過去の遺物になりつつある。現在、若年層を中心に広がっているのは、既存の雇用形態に自分を当てはめるのではなく、自身のスキルと関心をモザイク状に組み合わせて独自の職種を自作する生き方だ。
大学を卒業後、企業に属さず「サイバーセキュリティーの助言」と「伝統野菜の有機栽培」を並行して行う20代のクリエイターは、自身の肩書を固定しない。「周りからは『何を目指しているのか分からない』と言われますが、それでいい。既存の職業名で説明できる仕事は、いずれシステムに代替されますから」と笑う。
彼らはキャリアの直線的なステップアップを望まない。ポートフォリオを多面的に広げ、自分だけの領域を構築することこそが、予測不能な時代における最大の危機管理になると直感しているのだ。