ハワイ・オアフ島出身の青年が来日した際、誰がこれほどの偉業を予見できただろうか。東関部屋に入門した巨漢は、桁外れの素質と弛まぬ稽古により瞬く間に頭角を現した。力強い突き押しを武器に白星を積み重ね、平成5年(1993年)、ついに外国出身者として初となる第64代横綱の座に就いた。
当時の日本相撲協会においても、外国出身の横綱誕生は歴史的な転換点であった。伝統と形式が重視される相撲界において、圧倒的な実力で頂点に登りつめた曙太郎の存在は、大相撲の国際化を決定づける象徴的な出来事として語り継がれている。