道の駅巡りにおける最大の誘引動機は、現地でしか出会えない「食」の熱量です。茨城県道の駅おすすめグルメの実態を探ると、他県にはない極端な尖り方を見せる名物が読者の支持を集めています。
整理券争奪戦が起きる「道の駅かさま」の搾りたてモンブラン
日本一の栗の生産量を誇る茨城県において、その中核を担う笠間市。「道の駅かさま」内にある専門店「Kasama cafe 楽栗 La Kuri」では、極細の絞り口から絹糸のように紡ぎ出される生絞りモンブランが看板です。 地元産栗の風味をダイレクトに伝えるため、砂糖の配合を極限まで抑え、栗本来のほろほろとした食感と芳醇な香りを閉じ込めた一皿は、甘味というよりもはや「栗そのもの」を味わう体験に近い感覚を与えます。繁忙期である秋季を中心に、道の駅かさまモンブランを求めて午前の段階で整理券が終了する現象が日常茶飯事となっています。
市場直結のライブ感「日立おさかなセンター」の味勝手丼
海の恵みをダイレクトに体験できるのが、久慈漁港にほど近い「日立おさかなセンター」です。名物となっている「あづま水産」の日立おさかなセンター味勝手丼は、まず店舗のカウンターで白米(サイズ別)を購入し、店内にずらりと並ぶ小分けにされた鮮魚トレイ(1パック100円〜数百円)から好きなネタを自身の手で選んで盛り付けるシステムを採用しています。 生ウニ、マグロの中トロ、日立港周辺で揚がった旬の地魚など、予算と食欲に合わせて自由にカスタマイズできる楽しさが受けています。「あれもこれもと小皿を取っていくと、気づけば2,500円を超えてしまう」という苦笑交じりの声が聞かれるものの、その鮮度と選ぶ高揚感は既成の海鮮丼では決して得られない体験価値を提供しています。
早朝争奪戦の「茨城県道の駅直売所野菜」と土産の真価
茨城県は全国有数の近郊農業地帯であり、直売所に持ち込まれる朝採れ野菜の鮮度と価格破壊力は目を見張るものがあります。 特に「まくらがの里こが」の農産物直売所には、早朝に収穫された白菜、キャベツ、レンコン、ネギ、トマトなどがうずたかく積まれ、スーパーの通常価格を大きく下回るケースが珍しくありません。午前9時の開店直後には地元住民と県外からの買い出し客が入り乱れ、通路をすれ違うのも困難な熱気に包まれます。 また、茨城県道の駅お土産人気の動向を見ると、伝統的な「水戸納豆」や「干し芋(紅はるか)」に加え、近年は各駅独自のクラフトビールやオリジナル調味料、地元素材を用いたベーカリー商品が定番化しています。「道の駅さかい」のクラフトビール(さかい河岸ブルワリー)や「道の駅しもつま」の地ビール・納豆工房など、製造工程をガラス越しに見せる演出も購買意欲を後押ししています。