塩浴期間中の管理において、飼育者が最も迷いやすいのが「餌やり」と「水換え」の頻度です。ここでの判断ミスが水質崩壊と金魚の衰弱を招く大きな要因となっています。
塩浴を実施している間は、「原則として完全絶食」を貫きます。弱った金魚は消化器官の働きが著しく低下しており、餌を与えると体内で未消化のまま腐敗し、内臓疾患や転覆症状を悪化させます。また、塩浴を行う隔離容器ではろ過バクテリアが機能しにくいため、排泄物や残餌によって猛毒のアンモニア濃度が一気に跳ね上がります。健康な成魚であれば1〜2週間の絶食で命を落とす心配はありません。
塩浴の期間は3日〜1週間程度が標準的な目安です。状態が安定してきたら、水換えのタイミングに合わせてごく少量の消化に良い餌(水でふやかした粒餌など)を1粒与え、食べる意欲とフンの状態を確認しながら徐々に再開していきます。
水換えは2〜3日に1回、全体の3分の1から半分程度を目安に行います。水換え用の新水を作る際は、あらかじめカルキを抜き、水温を合わせた上で「0.5%濃度の塩水」を作ってから注ぐ必要があります。真水を直接足してしまうと水槽内の塩分濃度が急低下し、金魚に致命的な浸透圧ショックを与えるため厳禁です。