ネット上に書き込まれた批判が、どの段階で違法な誹謗中傷と見なされ、発信者情報開示請求の対象となるのか。その判断基準は明確に存在します。
法律上、正当な批判や論評と、違法な権利侵害を分ける大きな要素は「社会的評価の低下(名誉毀損)」および「受忍限度を超える侮辱」です。「歌が下手」「演技が好みに合わない」といった主観的な批評は原則として違法になりにくい一方、以下のようなケースは即座に発信者情報開示請求や名誉毀損訴訟の対象となります。
具体的には、「裏で犯罪行為に手を染めている」といった客観的根拠のない虚偽事実の流布、「生きてる価値がない」「消えろ」といった人格を全否定する過度な罵倒、さらにはタレントや関係者の家族に危害を加えることを示唆する脅迫的な書き込みです。裁判所は投稿全体の文脈や執拗性を総合的に判断し、個人の人格権を侵害していると認めた場合、プロバイダに対して契約者の氏名や住所の開示を命じます。