なぜ事実と反する「死亡説」や「殺処分説」がネット上で根強く検索され続けているのでしょうか。デジタルメディアにおける情報流通の構造を分析すると、主に3つの要因が複合して誤解を増幅させたことが判明しています。
第一の要因は、2012年に発生した重大事故に伴う完全なメディア露出の停止です。国民的スターが一夜にしてテレビ画面から一切姿を消し、以降の動向が大々的に報じられなくなったため、一部のネットユーザーの間で「重大事故の責任を取らされて安楽死させられたのではないか」という飛躍した憶測が生じました。
第二の要因は、共演者たちの相次ぐ訃報による記憶の混同です。パンくんのお使いの相棒として愛されたブルドッグのジェームズは、2016年3月に12歳で老衰のため天国へ旅立ちました。さらに2020年3月には、パンくんの育ての親のような存在であった志村けんさんが新型コロナウイルス感染症により急逝。これらの悲報が報じられた際、ネット掲示板やSNS上で「そういえばパンくんもすでに亡くなったのでは」という誤った伝言ゲームが発生し、死亡説の検索クエリを急上昇させる結果となりました。
第三の要因として、一部の悪質なまとめサイトによるアクセス稼ぎ(クリックベイト)が挙げられます。「パンくん 死亡」「悲惨な最期」といった刺激的な釣り見出しを掲げた低品質なページが放置され、真相を確かめずにタイトルだけを鵜呑みにしたユーザーが誤情報を拡散した経緯があります。阿蘇カドリー・ドミニオン側も公式SNSや園内展示を通じて生存の事実を発信し続けており、殺処分の事実などは一切存在しません。