たこ焼きに対して「1舟数百円で気軽に食べられる大衆食」というイメージを強く持ち続けていると、昨今の価格改定に戸惑うかもしれません。しかし、現在の飲食業界における構造変化を理解しておく必要があります。
世界的なタコ需要の増加と主産地である北西アフリカ(モロッコ・モーリタニア沖)の漁獲規制、さらには小麦粉や食用油、鶏卵などのエネルギー・原料コストの上昇により、2024年から2026年にかけて原材料原価は高止まりを続けています。かつてのように「8個300円台で大粒タコ入り」を実現することは、経営構造上極めて困難になっているのが実情です。
したがって、「安いから」という理由だけで極端な低価格店を選んだ場合、タコが極小サイズであったり、具材の比率が大幅に削られていたりすることも珍しくありません。現在において1舟600円〜750円前後の適正価格を設定している店舗は、大粒の真ダコを使い、上質な出汁と油で丁寧に焼き上げるクオリティを維持するための正当な対価を求めている証拠といえます。