冥王星が準惑星へ移行した後も、「太陽系には真の第9惑星が存在するのではないか」という仮説は天文学界の最重要テーマの1つであり続けています。これがカリフォルニア工科大学の研究チームらによって提唱された「プラネット・ナイン(Planet Nine)」仮説です。
太陽系最外縁に位置する複数の極端外縁天体(Sednaなど)の軌道要素を解析すると、近日点の方向や軌道傾斜角が偶然とは考えにくい確率で一方向に偏っていることが判明しました。この軌道の偏りを重力的に説明するためには、「地球質量の約5〜10倍を持ち、太陽から400〜800 AU離れた極端な楕円軌道を1万〜2万年かけて周回する未知の惑星」が存在しなければならないと計算されています。
南米チリのベラ・C・ルービン天文台をはじめとする超広視野探査望遠鏡による掃天観測が本格稼働する中、プラネット・ナインが反射する微弱な可視光や赤外線シグナルの検出作業が全世界の研究機関によって進められています。仮に発見されれば、太陽系形成論を根底から書き換える歴史的快挙となります。