2010年代中盤、日本のユースカルチャーにおいて「ジェンダーレス男子」という概念が社会現象となりました。その中心にいたのが、かじゅ魔 読者モデルとしての存在です。とまん、ゆうたろう、りゅうちぇる等とともに、従来の男性像にとらわれない新しい美意識を提示しました。
当時のかじゅ魔 ジェンダーレス男子としての特徴は、メイクやネイル、パステルカラーのウィッグやフェミニンなコーディネートを抵抗なく日常着として取り入れる卓越したセンスにありました。単なる女装や奇抜な仮装ではなく、「自分を最も美しく見せるための手段」としてメイクやファッションを肯定する姿勢は、男性の美容意識が一般化する遥か前に先鞭をつけていたと言えます。
原宿の竹下通りに位置する人気ショップ「WC」などの店頭に立てば、彼を一目見ようと地方からファンが押し寄せ、長蛇の列を作りました。ストリートスナップ誌『HR』などで見せた愛くるしい笑顔と飾らない人柄は、ティーン世代にとって手の届くカリスマであり、居場所を肯定してくれるアイコンでした。