激動の2000年代を経て、両者の関係は長い時間をかけて氷解へと向かいました。決定的な契機となったのは、2010年代以降の大型フェスでの再会や、共通の知人ラッパーたちを介した対話でした。
Zeebraは後年のメディア出演やインタビューにおいて、「公開処刑」という手段の過激さや、当時のKj個人に背負わせてしまったプレッシャーの大きさについて振り返り、大人の表現者として内省的なコメントを残しています。一方のKjも、テレビ番組や対談企画でZeebraに対する変わらぬリスペクトを公言し、あの事件があったからこそ自分たちは独自のミクスチャーロックを確立できたと前向きに総括しています。
現在では、互いのライブやフェスで顔を合わせれば自然に言葉を交わし、日本の音楽シーンを共に牽引してきた戦友として認め合う関係が築かれています。殺伐としたビーフを乗り越え、双方が自らの表現を研ぎ澄ませた結果、20年以上の歳月を経て美しい「大人の和解」へと辿り着いたのです。