湯田中温泉よろづやの真価とは?桃山風呂と松籟荘の現在を徹底検証

湯田中温泉よろづやの真価とは?桃山風呂と松籟荘の現在を徹底検証

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よろづやを語る上で避けて通れないのが、2021年2月に発生した別邸「松籟荘(しょうらいそう)」の火災です。昭和初期の数寄屋造りの名建築として愛され、同じく登録有形文化財であった松籟荘が焼失したニュースは、全国の建築愛好家や温泉ファンに大きな衝撃を与えました。

しかし、宿の歩みはそこで途絶えませんでした。よろづやの火災復興の経緯を追うと、罹災直後から全国から寄せられた温かい支援と寄付金を力に変え、まずは鉄筋コンクリート造の本館「鳳凰閣」を中心とした安全対策の総点検と営業再開を実施。さらに、失われた木造建築の精神をどう次世代へ継承するかという長期復興グランドデザインが策定されました。

よろづや 松籟荘の現在は、かつての数寄屋意匠の美意識を受け継ぎつつ、現代の高度な耐震・防火基準をクリアした新たな再生空間として段階的な展開を見せています。現行の主力客室エリアである「鳳凰閣」においても、随所にリニューアルが施され、時代のニーズに応じた湯田中温泉 よろづやの露天風呂付き客室やベッドを配した和モダン客室が拡充されています。悲劇を乗り越え、伝統の重みと安全性の両立を図る姿勢は、多くのリピーターから強い支持を集める要因となっています。

小林 直樹
著者

小林 直樹

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。