服役した元少年は不定期刑の上限である8年を満期近くまで務め、すでに刑務所を出所しています。出所後の生活については、更生保護施設などを経て一般社会へ戻ったと伝えられていますが、ネット上で定期的に浮上する特定情報や目撃証言の多くは真偽不明の臆測が混ざり合っているのが実情です。巨額にのぼる損害賠償の支払い義務が課されているものの、被害者の命と遺族の奪われた時間は二度と戻りません。
一方、亡くなった松村幸姫さんの父・中江美樹さんをはじめとする遺族の現在も、過酷な闘いの中にあります。中江さんは交通事故の遺族らでつくる団体「被害者の会」などの活動に参画し、全国各地での講演活動を通じて命の尊さと交通犯罪の理不尽さを訴え続けています。
遺族を苦しめ続けたのは事故の被害だけではありませんでした。事故当時、亀岡警察署の担当者が加害者側の父親に対し、被害者遺族の氏名や電話番号が書かれた連絡先リストを無断で渡すという前代未聞の警察不祥事が発生しました。加害者側から直接電話がかかってくるという二次被害に直面した遺族の怒りと精神的負荷は想像を絶するものであり、警察行政に対する深い不信の傷痕として今も残っています。