日本や米国の動向に目を奪われがちですが、世界マネーの循環を把握する上で欧州株価指数一覧と動向のチェックを怠ることはできません。ドイツのDAX指数、フランスのCAC40、英国のFTSE100、そして欧州広域指数であるユーロ・ストックス50(STOXX 50)は、米国市場とは全く異なるファンダメンタルズで動いています。
直近の欧州市場における際立った特徴は、従来の主役であった高級ブランドや自動車セクターの減速と、地政学的要請による防衛関連企業や再生可能エネルギー・電力インフラ関連株の独歩高です。ドイツのショルツ政権以降続く防衛費増額の流れを受け、ラインメタルをはじめとする欧州防衛株は過去最高値を更新する動きを見せました。また、ウクライナ情勢の長期化に伴うエネルギー調達構造の転換は、脱炭素関連のインフラ企業に莫大な公的資金を呼び込んでいます。
欧州中央銀行(ECB)は、景気後退懸念とインフレ抑制の板挟みになりながらも金融緩和を進める姿勢を示しており、米FRBとは利下げサイクルのタイミングにズレが生じています。この金利差がユーロ安ドル高をもたらし、欧州の輸出型優良企業の株価を下支えする構図が続いています。グローバル投資家は、米国のハイテク偏重ポートフォリオのリスクを低減させるための避難先として欧州のバリュー株(割安株)を組み入れており、分散投資の動向を掴む上で欧州指数の推移は見逃せません。