本作の物語を語る上で避けて通れないのが、ネイキッド・スネーク(のちのビッグボス)とその師である「特殊部隊の母」ザ・ボスの複雑怪奇な関係性です。
1964年8月、ソ連の兵器開発者ソコロフを奪還する「バーチャスミッション」において、アメリカ軍の伝説的英雄であったザ・ボスがソ連のヴォルギン大佐の元へ突如亡命。米ソ開戦の危機を回避するため、米国政府はスネークに対し、恩師ザ・ボスを暗殺せよという非情極まりない「スネークイーター作戦」を下します。
物語のクライマックス、純白のオオアマナが咲き乱れるロコクコヴィ・ベレグで繰り広げられる「ザ・ボス 最後の戦い」。制限時間10分というプレッシャーのなか、師弟が編み出した格闘術「CQC」をぶつけ合う死闘は、ゲーム史に残る屈指の名シーンです。そして迎える幕引き――膝をついたザ・ボスに銃口を向け、プレイヤー自身の手で□ボタン(攻撃ボタン)を押さなければエンディングへ進めないという冷酷な演出は、多くのプレイヤーに一生消えないトラウマと胸の疼きを植え付けました。