「守り勝つ」スタイルの限界を痛感したディディエ・デシャン監督は、長年愛用してきた4-2-3-1フォーメーションを捨て、可変式の「3-2-4-1」という極めて攻撃的な新陣形をテストし始めている。サイドバックの攻め上がりを促すのではなく、中盤の層を極限まで厚くし、前線の爆発力を引き出す狙いだ。
この戦術の核心は、前線でのハイプレッシャーと即座のショートカウンターにある。相手のビルドアップを完全にハメ込み、高い位置で奪って最短距離でゴールへ迫る。堅守速攻の代名詞だったフランスが、ポゼッションと高圧プレスを融合させた全方位型の怪物へと変貌を遂げようとしているのだ。