視聴者の記憶の中で「歌のお兄さん」と混同されやすいのが、同じく番組を牽引してきた歴代「体操のお兄さん」や歴代出演者の訃報です。
番組創成期を支えた初代・体操のお兄さんである砂川啓介さんは、2017年7月11日に尿管がんのため80歳で逝去されました。砂川さんは大山のぶ代さんの夫としても知られ、晩年は妻の認知症介護を支え続けた壮絶な手記でも多くの人々に勇気を与えました。
さらに、1974年から1987年まで歴代最長となる13年間にわたって「セトちゃん」の愛称で親しまれた第8代・体操のお兄さん、瀬戸口清さんも、2018年3月1日に白血病のため64歳で逝去されています。瀬戸口さんは退任後も大学教授として幼児教育に尽力し、現場の幼児体育を牽引し続けた教育者でした。
幼児番組という性質上、出演者は「いつまでも若く元気な存在」として視聴者の心に記憶されます。そのため、体操のお兄さんや人形劇の声優陣の逝去報道を目にした際、「うたのお兄さんが亡くなったのでは」と曖昧な記憶が結びつき、誤った噂が再生産されてしまうケースが後を絶ちません。