日中の眠気を訴えて一般の内科や精神科を受診しても、単なるうつ病や適応障害、自律神経失調症と誤診されるケースが少なくありません。確実な診断を得るためには、日本睡眠学会などが認定する睡眠障害専門医による精密検査が不可欠です。
診断においては、睡眠薬の服用歴や睡眠日誌、エプワース眠気尺度(ESS)による問診に加え、以下の2大客観検査が行われます。
- 終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG):夜間に入院し、脳波・呼吸・心電図・筋電図を測定。睡眠時無呼吸症候群など他の睡眠障害を除外するとともに、夜間睡眠の質を評価します。
- 反復睡眠潜時検査(MSLT):PSGの翌日、日中に2時間おきに計4〜5回の20分間の仮眠テストを行い、眠りに落ちるまでの平均時間(睡眠潜時)とレム睡眠の出現頻度を計測します。
国際睡眠障害分類(ICSD-3)における専門的な診断基準では、MSLTにおいて「平均睡眠潜時が8分以下」かつ「2回以上の入眠時レム睡眠期(SOREMP)」が確認されることがナルコレプシー診断の決定打となります(オレキシン濃度測定で低値が確認された場合も含む)。
主な過眠症状を呈する疾患と日常的な寝不足の差異をまとめた比較表は以下の通りです。