お茶の間の誰もが疑問を抱かずにはいられない最大の衝撃、それは彼の「年齢」だ。落ち着き払った佇まいと貫禄ある容姿から、40代半ばから50代前半に見られがちだが、公式に設定されている年齢はなんと「27歳」。現代社会で言えば、社会人になって数年、ようやく仕事の要領を覚え始めた若手サラリーマンの領域である。
原作漫画を手がけた長谷川町子の時代から脈々と受け継がれる世界観の中で、彼は商社「海山商事」の営業部員として忙しい日々を送る。同僚のフグ田マスオ(28歳)よりも1歳年下という設定は、初見の視聴者を一様に絶句させる。アニメ制作を手がける株式会社エイケンと、長年にわたり放映を続ける株式会社フジテレビジョンが守り続けてきたこの設定には、当時の日本社会における「成熟した大人」のイメージが色濃く反映されているのだ。