ファッションの周期説はよく知られている。しかし、今回の熱狂は単なる周期の巡り合わせにとどまらない。
2000年代初頭のスタイルを指す「Y2K」ブームは、2020年代半ばを経てさらに進化を遂げた。若者は今、過去のパーツを単に模倣するのではなく、サイバーパンクやハイテック・フューチャリズムと融合させた新しい文脈を生み出している。蛍光カラーのアクリル、半透明の樹脂ケース、そしてエッジの効いた金属パーツ。これらが織りなすマテリアルの質感が、Z世代やアルファ世代の琴線に触れたのだ。
シックでミニマルな無彩色ファッションの反動として、腕元に「ポップな重厚感」を刺し色として挿すスタイルが爆発的に浸透している。