歴史を振り返れば、中央集権の原型は過酷な戦乱の克服から誕生した。紀元前3世紀、中国大陸を初めて統一した秦の始皇帝は、従来の封建制を廃止し、全国を中央直轄の行政区画に分ける「郡県制」を導入。貨幣、度量衡、文字までも統一し、人類史上まれに見る強力な中央集権国家を打ち立てた。
人気漫画や実写映画で爆発的な支持を集める『キングダム』をはじめ、数々の歴史劇でも描かれるこの時代。長引く乱世を終わらせるための圧倒的な力として権力の一元化が必要とされた一方で、過酷な法統制は民衆の離反を招いた。エンターテインメントの枠を超えて描かれる権力の集中劇は、中央集権というシステムの根源的な功罪を鮮烈に物語っている。