静寂に包まれていた手結の港町は今、可動橋をフックにした観光ツーリズム産業の新しい息吹を受け入れている。近隣の道の駅「やす」やヤ・シィパークと連動したドライブコースが整備され、週末になると県外ナンバーのバイクやレンタカーが引きも切らない。
しかし、ここはテーマパークの遊具ではない。一本釣りの漁船が狭い水路をすり抜け、地元住民が生活の足として橋の開閉を待つ、実直な生活の現場だ。旅人側にも、漁業関係者の作業を妨げない配慮や、港の静けさを守る節度が強く求められている。土木遺産の息遣いと現代の工学美、そして人の暮らしが絶妙な均衡で折り重なるこの場所。垂直に立つ道路を見上げるとき、私たちはただ奇景を消費するだけでなく、海とともに生きてきた土佐の時間の重みに圧倒されるのだ。 (出典: 手結 港 可動 橋(Yahoo!ニュース))
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