二人の出会いは、1979年に放送され日本中で大ヒットを記録した日本テレビ系ドラマ『熱中時代・刑事編』での共演でした。水谷豊が演じる主人公・早野武刑事の下宿先にやってくるアメリカ人少女、メアリー役として抜擢されたのが、当時20歳前後だったミッキー・マッケンジーです。
劇中での初々しくコミカルな掛け合いは視聴者を魅了し、撮影現場を共にする中で二人は自然と惹かれ合っていきました。約3年の交際期間を経て、1982年に結婚を発表。当時としては極めて珍しいトップ俳優とハリウッド出身の外国人女優による国際結婚として、芸能マスコミを大きく賑わせました。
しかし、甘い新婚生活は長くは続きませんでした。結婚からわずか半年余りで別居状態に陥った背景には、複合的な要因が絡み合っていました。
第一に、深刻な生活文化と価値観の相違です。昭和の日本芸能界の最前線で超多忙を極めていた水谷豊は、連日の過密スケジュールで帰宅もままならない日々が続いていました。一方、アメリカ的な家庭観を持ち、夫との親密なコミュニケーションを求めていたミッキー・マッケンジーにとって、東京での孤独な生活は過酷を極めました。
第二に、前述した待望の赤ちゃんの死産によるメンタルヘルスの悪化です。お互いを責める意図はなくとも、深い悲哀を共有するプロセスで生じた心の距離は埋まることなく、1986年5月、約4年間の婚姻関係に正式な終止符が打たれました。