2026年現在、昇降機業界のトップランナーである三菱電機や日立ビルシステムは、AI画像解析やセンシング技術を駆使した「能動的ユニバーサルデザイン」を実用化させています。
三菱電機エレベーターの最新ソリューションでは、かご内外に搭載された広角カメラとエッジAIが乗客の属性をリアルタイムに判別します。車椅子、ベビーカー、白杖を持つ視覚障害者、大きなスーツケースを持った旅行者を瞬時に認識し、乗客が操作盤の延長ボタンを押さずとも、AIが自動でドアの開時間を最適化(最長20秒保持)する運行制御システムが標準導入されています。さらに、スマートフォンを所持して近づくだけで目的階が自動登録されるハンズフリー呼出システムも普及期に入っています。
一方、日立ビルシステムが展開するインクルーシブ移動空間モデルでは、床面プロジェクションによる「開閉ゾーンの可視化」や、空中浮遊ディスプレイを用いた完全非接触のタッチレス操作盤が進化を遂げています。車椅子利用者の視界や手の届く可動域を考慮し、乗車位置に関わらず手元のパーソナル端末や音声コマンドで自在に階数指定が可能な環境が構築されています。
また、着床制御においてはミリ波レーダーと最新インバーターの連携により、乗りかごの段差ゼロ(誤差0mm水準)を極限まで追求。乗り降りの工夫と配慮がハードとデジタルの融合によって自動化され、特別な意識をすることなく誰もがスムーズに移動できる環境が実現しつつあります。