広島地方裁判所での裁判員裁判において、最大の争点となったのは量刑判断でした。検察側は「更生の余地はなく、極刑をもって臨むほかない」として死刑を求刑。これに対し、弁護側は計画性の乏しさや事実を認めて反省の態度を示している点などを主張しました。
2020年3月19日、広島地裁は無期懲役の判決を言い渡しました。判決理由として以下の点が挙げられました。
- 犯行態様は残虐極まりなく結果は重大であるものの、最初から殺害を明確に企図していたわけではなく、犯行の計画性は高いとまでは言えないこと。
- 被害者が1名である殺人事件における過去の量刑傾向(いわゆる永山基準を中心とする先例の枠組み)に照らし、死刑を選択するには躊躇を覚えざるを得ないこと。
- 前科がなく、逮捕後に自供して公判でも事実を認めていること。
検察側・弁護側双方が控訴しなかったため、鹿嶋学 無期懲役 確定となり、刑事責任の追及は司法上終結しました。しかし、命を奪われた被害者と遺族の無念に対して「被害者が1名であること」を重視する量刑判断のあり方には、法曹界内外で現在も深い議論が残されています。