「なぜ同じ100円玉なのに、平成13年や14年だけが特別扱いされるのか?」という疑問を抱く方は少なくありません。その答えは、造幣局による製造枚数のコントロール(需給調整)にあります。
日本国内の硬貨は、市中銀行からの需要予測をもとに財務省が毎年度の製造計画を決定します。通常、100円玉は年間に3億枚〜5億枚前後製造されるのが一般的です。多い年では昭和49年のように約4億4,000万枚、平成に入ってからも年平均2億〜3億枚が安定して供給されていました。
ところが、2000年代初頭のITバブル崩壊や景気後退、さらには初期の電子マネーや自動改札機の普及準備に伴い、市中の流通貨幣の滞留が生じました。その結果、造幣局が発行枚数を絞り込んだのが以下の年号です。
- 平成13年(2001年):約802万4,000枚(通常の1/30〜1/50規模)
- 平成14年(2002年):約1,066万7,000枚(通常年の1/30規模)
- 平成12年(2000年):約1億6,000万枚(通常よりは少なめだが特年ほどではない)
現行の桜デザイン(昭和42年以降)の100円白銅貨において、平成13年の約802万枚という数字は単独ワースト1位の少なさです。50円玉や5円玉では「ミントセット(贈答用貨幣セット)のみで一般流通ゼロ」という年が存在しますが、100円玉は平成13年であっても一般流通に回されています。だからこそ、「おつりとして手に入る可能性がある最もレアな100円玉」としてコレクターからの熱い視線が注がれています。