トンボの目の数は2つじゃない?実は合計5つある驚異の視覚構造

トンボの目の数は2つじゃない?実は合計5つある驚異の視覚構造

トンボの目の数は2つじゃない?実は合計5つある驚異の視覚構造の真相について、専門知識を取りまとめてご紹介します。

「トンボの目の数は?」と質問された際、大半の大人は「2つ」と即答します。頭部の左右に大きく張り出した半球状の目があまりに目立つため、その印象に引っ張られてしまうのは無理もありません。しかし、昆虫形態学において正式にカウントした場合、正解は「5つ」です。

頭部の左右を覆い尽くしているのは、無数のレンズが集まった「複眼(ふくがん)」が2つ。そして、左右の複眼が接する頭頂部の隙間を虫眼鏡や拡大鏡で観察すると、三角形を描くように並んだ小さなポッチ状の器官が確認できます。これが「単眼(たんがん)」であり、中央に1つ、左右に1つずつの計3つ配置されています。つまり、「複眼2個 + 単眼3個 = 合計5個」が、トンボが頭部に備えている視覚器官の完全な構成です。

生物進化の歴史において、無駄な器官がそのまま残ることはまずありません。トンボが2種類の目を併用するトンボ目の数5つ理由は、空間認識と姿勢制御を異なるセンサーへ巧みに分散させている点にあります。獲物を狙い定めて追尾するための精緻な広角モニター(複眼)と、自機の水平バランスや太陽光の入射角を超高速で割り出す姿勢制御センサー(単眼)。この二系統の処理回路を物理的に分けることで、情報過多による脳の処理落ちを防ぎ、時速数十キロメートルでの超高速急旋回や空中ホバリングを可能にしています。

吉田 誠
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吉田 誠

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