インターネット上の掲示板やSNSでは、「お盆期間中の役所は一般企業が休んでいるため、普段より空いていて狙い目だ」という情報が散見されます。しかし、実際の行政現場を丹念に観察すると、真逆の状況が浮き彫りになります。
都内自治体で戸籍住民係を務める現役職員は、取材に対して現場の内情を次のように明かしています。
「自治体職員には夏季休暇(一般的に7月から9月の間に3〜5日間)が付与されますが、一斉休業はできないため交代で取得します。特に8月中旬のお盆週は子育て世代を中心に休暇希望が集中し、窓口で対応できる職員数が平常時の6割から7割程度まで落ち込む部署が珍しくありません。そこへ普段は平日に来庁できない有給休暇中の方々や、実家整理のために遠方から来られた方々が重なるため、処理能力を超えて待ち時間が平常時の倍近くに達することがあります」
質問投稿サイトやSNS上でも、このギャップに戸惑う市民の声が多数確認できます。
「会社の夏休みを利用して平日の市役所にマイナンバーを受け取りに行ったら、2時間待ちと言われて予定が狂った」「親の遺産手続きに必要な戸籍謄本を取りに行ったが、窓口が減っていて発券機の前に長蛇の列ができていた」といった体験談が毎年繰り返されています。窓口自体は開いているものの、受入体制の縮小と来庁需要の重複により、局所的な高密度混雑が発生しているのが実情です。