竜吟の滝は、訪れる季節によって劇的に表情を変える点も大きな魅力です。とりわけ多くの写真愛好家や観光客が足を運ぶのが、「秋の紅葉期」と「厳冬期の氷瀑」の二大シーズンです。
秋の紅葉の見頃は例年11月中旬から11月下旬にかけて訪れます。渓谷沿いに自生するイロハモミジやヤマモミジ、コナラなどの落葉広葉樹が一斉に赤や黄に染まり、黒々とした花崗岩と白い滝水とのコントラストが絵画のような景観を生み出します。特に一の滝(男滝)周辺では、滝壺に舞い落ちた色鮮やかな紅葉が水面を巡り、幻想的な光景を作り出します。
一方、冬の寒さが極まる1月中旬から2月上旬には、寒波の到来とともに「氷瀑(ひょうばく)」と呼ばれる氷の造形美が現れることがあります。激しい水流を持つ男滝の一部や周囲の岩肌に滴る水滴が凍りつき、巨大な氷柱や氷のカーテンを形成する現象です。山深い環境ならではの静寂と透き通る青白い氷の芸術は、冬の寒さを忘れるほどの静謐な美しさを誇ります。
散策の拠点となる「竜吟の森 ドラゴン広場」には、龍をモチーフにしたシンボルモニュメントが鎮座しており、四季を通じて家族連れの休憩や記念撮影のポイントとして親しまれています。新緑が眩しい5月から初夏にかけては、清流から立ち上るマイナスイオンを浴びながらの森林浴にも適したスポットです。