家庭用階段昇降機で後悔する真相!費用相場や介護保険の裏側を徹底解説

家庭用階段昇降機で後悔する真相!費用相場や介護保険の裏側を徹底解説

家庭用階段昇降機で後悔する真相!費用相場や介護保険の裏側を徹底解説に関する深掘り解説を丁寧に解説いたします。

「階段の上り下りが楽になる魔法の乗り物」と期待して導入したはずの設備が、なぜ家族の火種になってしまうのか。取材を進めると、階段昇降機の後悔とデメリットには、日常生活に潜む構造的な3つの罠が存在することが分かってきた。

第1の罠は、階段スペースの致命的な圧迫だ。建築基準法が定める一般的な住宅の階段幅は約75cmから90cm程度だが、階段昇降機の設置条件と階段幅を精査すると、レール自体の出っ張りや折りたたんだ座面によって、実質的な有効幅が約25cmから35cmも狭くなる。その結果、健常な家族が階段を通る際に極端に狭い隙間をカニ歩きのようにすり抜けねばならず、夜間に足を踏み外して同居家族が転落骨折するという本末転倒の事態が現場で起きている。

第2の罠は、移動速度と操作ストレスのギャップである。建築基準法施行令等の安全規制により、いす式階段昇降機の運行速度は分速9m以下(秒速0.15m以下)と厳格に制限されている。1階から2階へ移動するのに1分前後を要し、到着するまでスイッチを指で押し続けなければならない。急な便意や電話の呼び出しに焦る本人にとっては想像以上の遅さであり、「結局、手すりにつかまって自力で上ったほうが早い」と敬遠され始める。

第3の罠にして最大の悲劇が、「身体状態の不可逆な悪化」だ。いす式昇降機は、自力で椅子に座り、姿勢を保ち、足をステップに乗せられる「座位保持能力」があって初めて成立する。脳梗塞の再発や認知症の進行、急激な筋力低下によって寝たきり状態や車椅子生活へ移行した場合、階段昇降機への移乗介助自体が介助者の腰を破壊する重労働と化す。わずか半年から1年足らずで1階へ生活拠点を移さざるを得なくなり、壁際にとり残されたレールだけがローンとともに鎮座し続けるケースが極めて多い。

橋本 菜々子
著者

橋本 菜々子

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。