祭りの分類を巡るもうひとつの頻出キーワードが「日本三大美祭」です。三大祭りと美祭は名称が酷似しているため混同されがちですが、選定基準のベクトルは全く異なります。
日本三大美祭に数えられるのは、「高山祭(岐阜県高山市)」「秩父夜祭(埼玉県秩父市)」、そして三大祭りとも重複する「祇園祭(京都府京都市)」の3つです。
高山祭の精緻を極めたからくり人形の神妙な動きや、秩父夜祭の冬空を照らす豪壮華麗な屋台彫刻は、日本の木造建築と染織技術の到達点です。美祭が「造形美と静謐な美意識」に焦点を当てるのに対し、三大祭りは「都市の群集心理、信仰のスケール、歴史的動態」を評価の根底に置いています。