インターネット上の掲示板や知恵袋、ドライバー同士の口コミで頻繁に囁かれる「マラソン当日の裏ワザ」には、極めて危険な誤解が多数含まれています。取材班が検証した代表的な都市伝説と、その冷徹な真実は以下の通りです。
誤解1:「広小路通が通行止めでも、1本北の錦通や桜通の裏道を使えば東西を抜けられる」
これは完全な誤謬です。名古屋ウィメンズマラソンの規制ラインは単一の通りではなく「面」で展開されます。南北に走る久屋大通や伏見通が完全に遮断されているため、横の路地をいくら進んでもコース本線のバリケードに突き当たります。警察官やボランティア警備員が常駐しており、いかなる理由があろうとも車両の横断は許可されません。
誤解2:「コインパーキングに止めておけば、用事が終わり次第出庫できる」
これも深刻なトラブル要因です。都心部やドーム周辺の車両通行禁止エリアの内側に位置する時間貸し駐車場に前夜から車を駐容していた場合、目の前の道路が通行止めになっている間は、駐車場から公道へ出ること自体が法律上禁じられます。「駐車場から出られない」「出ようとして警備員と押し問答になる」というトラブルが毎年頻発しています。
誤解3:「歩行者や自転車なら、ランナーの合間を縫って横断できる」
国際陸上競技連盟公認のトップアスリートが疾走するエリートレースであり、市民マラソン枠でも密集度が極めて高いため、歩行者や自転車の平面横断は完全に禁止されています。横断が認められるのは、指定された地下鉄出入口通路、地下街、および一部のペデストリアンデッキ・歩道橋のみです。自転車を押して横断することも不可能なため、自転車利用者も大きく迂回を強いられます。