徳島市の横山歯科医院や各地の矯正歯科クリニックを取材すると、成人患者の約6割以上に何らかの舌癖(舌突出癖や低位舌)が観察されるといいます。患者本人は「歯並びを治したい」「横顔のEラインを整えたい」と審美面を主訴に来院するものの、根本的な原因を探ると、幼少期からの口呼吸習慣や舌筋の衰えに行き着くケースが後を絶ちません。
インターネット上のコミュニティやSNSに寄せられる生の声でも、劇的な変化を感じる人がいる一方で、自己流のアプローチに苦悩するリアルな実情が浮き彫りになっています。
【実践者のポジティブな報告】
「意識して舌全体を上あごに吸い付けるようになって3ヶ月。あご下のもたつきが消えて輪郭がシャープになり、友人から痩せたかと聞かれた」
「長年悩んでいた朝の口の渇きといびきが激減した。鼻呼吸が定着して睡眠の質が劇的に上がったのを実感している」
【現場で見られるトラブルと失敗例】
「舌を上あごに押し付けようと力みすぎて、奥歯を強く噛みしめる癖がつき、激しい肩こりと顎関節の痛みに見舞われた」
「舌先だけを前歯の裏にギューッと押し当てていたら、逆に出っ歯が悪化してしまい歯科医に止められた」
取材した歯科医師は次のように警鐘を鳴らします。「舌の位置を直そうとするあまり、舌先だけで前歯を押し出したり、過度な力で口蓋を圧迫したりする方が少なくありません。舌の筋機能改善は、力任せの筋トレではなく、舌背(舌の中央から後方)を口蓋に真空状態で吸着させる『脱力と陰圧のバランス』を身につける作業なのです」。