悪質な端末を見抜くためには、メーカーがカタログで強調する「見栄えの良い数字」の裏に隠されたコストカットの痕跡を読み解かなければなりません。特に顕著なのがカメラとバッテリーにまつわるスペックの偽装です。
近年の格安モデルで頻発しているのが「多眼カメラの数字合わせ」です。背面に3つや4つのレンズが並び、「5000万画素トリプルカメラ搭載」と宣伝されていても、実際にまともに撮影できるのはメインレンズのみという事例が目立ちます。残りの2つは画質が極端に粗い200万画素のマクロレンズや深度測位センサーであり、レンズの数を増やして高級機に見せかけるための装飾に過ぎません。暗所での撮影ではノイズが酷く、手ブレ補正すら搭載されていないため、屋内で動く子供やペットを撮影すると例外なくブレてしまいます。
また、バッテリー持ちの評判にも大きな落とし穴が存在します。「5000mAhの大容量バッテリー搭載」と記載されていても、搭載されているプロセッサの電力効率が悪ければ、電池の消費スピードは跳ね上がります。低価格なバッテリーセルは充放電サイクルの耐久性が著しく低く、購入当初は1日持ったとしても、半年後には実効容量が急落して1日2回の充電が欠かせなくなるケースが珍しくありません。急速充電に対応していても充電器が別売りで高額だったり、急速充電時の異常な発熱によってバッテリー自体の寿命を著しく縮めたりする設計ミスも散見されます。